2014年8月15日金曜日

個展終了




Hidari Zingaroでの個展が無事終了しました。


とても濃い六日間でした。
多くの方々と作品の説明を通して交流させていただいたこと、自分の作品をギャラリーに展示していただいたこと、その全てが価値あるものと感じています。

ご来廊くださった皆様、作品をご購入くださったお客様、有り難うございました。
作品の発送をご希望の方には、厳重に梱包し直した後、郵送させていただきます。






今回の展示ではΟΡΓΑΝΟΝシリーズの焼き物による立体作品やフレスコ画、土地蔵(焼き物)を展示しました。

作品を効果的に魅せるインスタレーションを模索し、苦心しました。

3FのHidari Zingaroでは、長い空間を活かし、中央エリア前方に、展覧会のメインビジュアルとなる大型作品を配置し、中央エリア後方の低位置に中型作品を置きました。高低差を付けながら、長い空間をうっすらと二区画に分けるイメージで構成しました。



自ら考案した文字を刻み記すΟΡΓΑΝΟΝシリーズの立体作品は文字の大きさや、文章の長さで立体の体積にある一定の制約が生まれます。


それに対し、土地蔵の作品では、粘土を薄く伸ばした後、どう千切るか、曲げるかによって大きく造形が変わってくるため、意図した結果になりにくいという特徴があります。





明るめの平面作品が、会場の中で浮くのではないかと心配でしたが、結果的に全体の雰囲気が重くなりすぎず良いアクセントになったのではないかと思います。




2FのKaikai Zingaroでは小作品をゆったりと展示しました。






















 


焼き物の作品に限定すれば、私の作る作品は完全にオブジェに分類されます。

焼き物の世界では、言語化できない造形美の追求、多くの人がコンセプト以上に技や仕事を重視しているであろう点など、多領域にはない良さが尊守され続けているのではないかとも強く感じます。


私の作品は技巧を売りにしているわけでもなければ、器作家さんが人々の生活に寄り添う中で果たすであろう美しく明快な使命があるわけではありません。だからこそ、器を作っている作家さんを心の底から尊敬しています。


しかし、私は自らの造形物や言動を通して、夢やユーモアがあるフィクションを作っていくこと、フィクションとしての立場から逸脱することは無い、美を求めています。

そう言った理由から、作品を発表する場所の選択として、アプローチが様々な現代美術の領域との接点を模索してきました。

また、今回の個展やGEISAI#20にて発表したフレスコ画や、GEISAI#16でのハリガネ作品、初個展の時に制作したミクストメディア作品など、時にやきもの以外の表現を試みてきました。

それは、作家がどういったメディアを選択しているかによって、将来向かうべき方向が決まってしまうと感じているからです。(何が良く、悪いということは別として)
  


              

2012 GEISAI#16


2012 インスタレーション「追憶/悪夢」


2013「個展|汝自身を知れば知るほど青二才」




























現代を生きる作家として作品には当然、サインをします。それは美術史的な意味で、作品の価値を証明する大切なものであると認識しています。しかし、ヴィレンドルフのヴィーナスといった、とてつもなく古い創作物に心を奪われるのは、作品を誰が作ったかという問題ではない気がします。

その感動は、主体を超越した、果てしない時間の中で作られてきた物語に対する圧倒的な敗北感が関係しているのではないかと、最近、考えています。

そういった創造物になりうる可能性を内在したモノを一つでも残すことが、自らにとっての命題なのかもしれません。死ぬまで続けなければ、わかりませんが・・・・

話が逸脱してしまいましたww

とにかく、まだまだ、ひよっこということです。





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