2016年9月24日土曜日

土地蔵
























同じ系統の制作を続けていると、たぶん、面白い個体を生み出す確率は残念ながら下がっていきます。少なくとも自分はそうです。

今ある作品シリーズから、別の作品シリーズを派生させていくのは比較的容易でも、一つのシリーズを継続、深化させていくことは困難だと感じています。


前にも似たようなことを書きましたが、もともと土地蔵は膨大な数を作るということを目的に作り始めた側面があります。

http://akio-ishiyama.blogspot.jp/2015/05/blog-post.html



ゴームリーが人を使って作らせた、二十万体とかのテラコッタを並べたインスタレーションに影響されて、「造形的には結構、単調だな‥‥。しかも、人を使って作るとか当たり前でちょっとつまらん。これ、一人で作ったらどうなるんだろう・・」と考えたことがありました。

大学在学中、たった一人での数への挑戦として、試作ではありながら小指ほどのサイズの土地蔵を、数ヶ月かけて一万一千体作ったことがありました。


次第にスピードは上がっていき、最短で一体あたり約一分で作れるようになりました。通常の大きさのものは数倍から十倍ほどの時間がかかりますが、より効率的になっていくであろうことを想定すると、他の作品を作りながらでも、数年で二十万体ぐらいには到達するんじゃないかという手応えを感じました。


しかし、スピードを上げた結果、造形が単調になり、このペースでやるのは良くないなと思い、ここ数年は、かなりスローなペースに戻しました。


身も蓋もない話ですが、膨大な数の作品群をたった一人で残すことは、創作者として圧倒的なモチベーションを持っていることを実証する有効な方法ながら、同時に駄作を生み出す確率が、どれほどであるかを発露させてしまう側面もあります。


いろいろ破壊しまくった結果、最近はほとんど残らず少し凹んでいます♪♪


自分の創作は土を犠牲に、役に立たないものを作っている地球的には超迷惑なクズ行為だとも思っています。


なので、最近の不作ぶりに「地球的には少しはエコかもなww」と、どこかホッとしながらも、やっぱりクズ道を極めることが芸術だ的な仮説が頭を過り、元気を取り戻すのでした





















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