2013年3月19日火曜日

音楽


(この文章は前ブログにて2012年6月4日に投稿したものです。)

「たった一人好きな歌手を上げろ」ともし言われたら、私は迷わず〈吉田美奈子〉さんと答えます。 



 

 

 













6月2日の夜、松阪のライブハウス「松阪M'AXA」で吉田美奈子さんのライブ「~TRIM~吉田美奈子&河合代介 DUO meets 沼澤尚」があり、行ってきました。生で聴くのは初。久しぶりに兄とも合流。お客さんはみんなマニアな感じの人ばかりで、年齢層は、おそらく30代から50代が中心。僕と兄がダントツに若かったです。 

距離にして、わずか三メートル弱で吉田美奈子さんの歌を聴けるとは思ってもいませんでした。
「LIGHT'N UP」、「KEY」という曲からスタートし、「ガラスの林檎」などもカバー。ラスト(アンコール前)の「LIBERTY」は特に圧巻でした。
吉田美奈子さんの歌を本当にカッコイイと思ったのは確か中学生の時、それも突然でした。いつも何気なく車の中で聴いていた「BEAUTY」という曲が突然カッコ良く聴こえてきたのを覚えています。坂本龍一さんやキューババンド「エネヘラ・バンダ」などの曲を良いと思い始めたころとほぼ同時期。



比較する事そのものが失礼だとは思いますが、去年、紅白を見てたら誰でも書けるような歌詞を歌っている歌手が何人かいて、ひっくり返りそうになりました。あれは歌詞というよりただの「心の声」だww 

「誰にでもある怠惰な精神を美化することで、共感を生む歌詞」を歌う歌手が多いのでしょうか?そういうのが流行るのでしょうか・・・・?

吉田美奈子さんの曲は、貧しい自分の現実と重ね合わせて、しんみりさせるような稚拙でレベルの低い歌詞やメロディではない。聴くものは、疑うことなく、ただその音楽の世界に身を委ねれば良いのだと思います。きっと・・・・・

今の時代・今の社会で「幸せ」と思えるのは、よほど恵まれた人かバカのどちらかだと思いますが、危機意識だけでなく、何か安心や余裕が心や人間関係に必要だと最近強く実感します。

「自分の表現で人に元気を与えたい」とか言う大人、大人に言わされているヤツをみると、「お前何様だ!お前ごときに元気なんて与えてもらう筋合いはない。」と心底腹が立ち、失望しますが、本物の芸術は何らかの形で社会や人々の心に良く機能するのではないかとも信じています。 
 
吉田美奈子さんのライブ本当に良かったです。美術の展覧会にいってここまで感動することは、残念ながら正直あまりないです。

音楽というものが自分の何に影響し、何を変えるのか解らないですが、明らかに私の何かを満たしたようです。心地よい余韻がまだ全身に残っています。


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